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2005.11.9JR函館駅に下りて駅舎を出ると、 とてもきれいに整備された街並みとカラフルで姿形が可愛い建物が多く、 童話の世界に来たかと錯覚してしまうほど。 それから半年過ぎた今(2006.6)、HP作成のため当時のデジカメ写真を見ながら資料を調べると、 一過性で見た当時よりもっと奧が深くまた興味深い街並みであったことをあらためて知ることができた。 街のどこからも見ることができる函館山は、市民のシンボルであるし、 街の一つひとつの建築物は、 明治の意気と大正のロマンを今日にい至るまで引き継いできた生き証人でもあったのです。 まさに街並みは、函館の歴史そのものと言ってよいのではないかと思う。 また豪商渡邉熊四郎が建てた冠「金森」の建物がとても多いということは、 彼が函館4天王の1人として,創世期の函館に数々の業績を残した偉大さが推しはかることができる。 |
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JR凾館駅の駅舎の南口を出て、 右手にともえ大橋(写真右)の高架をみながら信号のある横断歩道を直進して南西へ進む。 |
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ツギハギだらけの道(写真左)に入ると、すぐ右側に「凾館朝市どんぶり横丁市場」、 さらに進み同じく右側に露天市場(写真右)。 この辺りの右側は、軒並み派手な色の朝市看板が並ぶ朝市通りである。 ただこの時間帯もう商いが終わり、殆ど人影がない。 |
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朝市の通りを過ぎ、右側に今話題の東横インを見ながら進み、 右側にどっしり構えたシルバー色の凾館国際ホテル(写真左)があり目立つ。 その先の右奥には、濃緑色ゲートの奧にニチレイの白い建物。 隣接の茶色のレンガ造建物「HAKODATE BEER」の正面扉には、 何故かサンタクロースがサーカス姿でこちらに手を振っている。 |
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信号を横断すると右側に木目仕立の海鮮市場(写真右)と、その左にきれいに着飾ったゲート。 |
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隣接して、赤い艶やかな色の蔦で飾られた洋館風の明治舘(写真左)がある。 明治館:明治44年(1911年)に建てられた旧凾館郵便局舎で、凾館の代表的な明治の洋風建築。 その先の金森赤レンガ倉庫のゲートの前を通り、進む。 |
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次の信号を渡った右に、モノトーンカラーの江戸時代の豪商高田屋嘉兵衛資料館が2棟あり、 左側の1号舘扉には明治36年築造、右側の2号館扉には大正12年築造、と書かれた古い建物である。 扉は開放されていて、展示されているゆかりの約500点の品々を見ることができる。 2棟の建物の間の赤いポストの脇には、錆びた約200年前の北前船の碇(写真左)が屋外展示され、 その右に「高田屋造船所跡地」「北海道に於ける造船所発祥の場所」と記された標柱(写真左)、 2号館の前には「復元日本初のストーブ」標柱(写真右)が立っている。 高田屋嘉兵衛:1769年淡路島生まれで、28才のとき北前船で箱館に来航し、 以後箱館を本拠地として北洋漁業の開拓、本州との交易の発展に尽力した、江戸時代末期の豪商。 当時の寒村箱館が港として発展したのは嘉兵衛の力によるところが大きいといわれている。 |
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次の交差点を渡り、右角に「大正ロマン茶房旧茶屋亭」暖簾(写真左)のかかった古色然の建物。 「抹茶セット」もありますという看板に誘惑をされていると、 突然目の前を真紅のあまり見かけない車が走り去り、これクラッシクカー? 先に進み次の通りには、ブルーカラー建物。 入口ドアーの上の看板には金色文字の「ルービンリキ」「店商本久店約特」の文字(写真右)。 要するに久本商店のビール倉庫?なのかも知れないが、実物はとてもカラフルに見える目立つ建物。 |
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進むと、電車通りの279号線との交差点(写真左)となり、 直進はゆるいスロープの二十間坂で、その向うに函館山(写真左)の姿が見える。 交差点で右折して、海峡通り(写真右)とも呼ばれている279号線を進む。 |
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すぐ先の大三坂登り口にある建物(写真左)は、なんとなく唐風造でキュートな感じがしませんか? 通りの右側にはロシアとの交流の資料を展示している北方歴史資料館があり、 その左奥に高田屋恵比寿神社の朱色の小さな鳥居が鮮やかに見える。 高田屋恵比寿神社:高田屋嘉兵衛は、ことのほか神仏の信仰厚く 屋敷、蔵地、漁場、船中などの全てに守護神をまつった。 この神社には屋敷に祀ったあった恵比寿神をまつってある。 |
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と、前方から一両編成の市電が(コトコトではなく)さっそうと走ってくる。 日中は5分程度の間隔で走り、とても便利で確実に市民や観光客の足となっているように思える。 大人600円の一日乗車券(写真左)が発行されていて、 その乗車券は105×75mmの小冊子で、観光客に必要な案内が全て収録されている優れもの。 函館市電:1913(大正2年)の開業で、東京以北では最も古い歴史をもつ。 現在全国で5都市ある公営電車の一つ。 先に進み、右側に一見古代ギリシャ風建物(写真右)。 |
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その先に、函館ゆかりの作家などの資料を展示している凾館市文學館(写真左)の落ち着いた色彩。 道路の反対側の左側には、明治の函館風俗資料が展示されているハイカラな函館博物館郷土資料館。 中央の正面入口前には「旧金森洋物店」の大きな暖簾ぶら下がり、 右隅には「舶来小間門類」「西洋酒並食料品」などの看板がかけられて、当時を偲ばせる。 旧金森洋物店:明治13年渡辺熊四郎が洋品小物店として、 日本伝統土蔵造と西洋のレンガ建築技術を折衷して建てた洋館。 昭和43年から函館博物館郷土資料館として利用されている。 |
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凾館市文學館に隣接して交差点の角に、 側面に「北島三郎記念館」看板がかかっている端正な茶褐色ビルのウイングホール(写真左)がある。 1階〜3階までを、北島三郎の足跡を辿ることができる記念館となっている。ちなみに入場料1500円。 交差点を横断した右側に、国重要文化財など約300点が展示されている凾館市北方民族資料館。 何故か朱色の入口扉がとても目立ちます。 |
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交差点を横断し、次の信号交差点(写真左)の正面に市電終点の函館どっく建物が見える。 この交差点で、函館市認定伝統的建造物の相馬株式会社建物(写真中)前から右折して、海岸方面へ進む。 |
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海岸沿いの広い通りを横断し、倉庫の間の細い道を進み、岸壁に「新島襄海外渡航の地」碑がある。 この碑には「男児志を決して千里を馳す 自ら辛苦をなめてあに家を思わんや 却つて笑う春風雨を吹く夜 沈頭なお夢む故園の花」の漢詩が刻まれているという。 新島襄:明治の6大教育家の1人。1864年この地からアメリカに密航し、10年の修学を経て1874年(明治7)に帰国した。 その後京都に同志社大学の前身の同志社英学校を創立している。 |
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元の海岸沿い通り(写真左)に戻り左折して、進む。 右側にまさにメルヘン調のとても可愛い小さな家。 信号から左折して函館湾の岸壁へ出る。 |
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岸壁には函館湾のい色をバックにした碇と熊の真っ白な「北海道第一歩の地」モニュメント(写真左)と、 その右側に旧桟橋と呼ばれている東浜桟橋(写真中、右)がある。 東浜桟橋:明治4年(1871)に作られ、明治維新後名実ともに北海道の門戸となった函館に、 北海道の地を踏む人たちの第一歩となったのがこの桟橋であった。 |
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海岸沿いの通り右側には、常時フランス伝統のバカラの復刻作品を展示している白色の金森美術館。 この建物は、明治44年(1911)に建てられたレンガ造の旧金森船具店で、 和風とルネッサンス風の様式を取り入れた歴史的な建物として、市景観形成指定建築物となっている。 バカラ:世界に誇るフランスのクリスタルブランド名。 1764年にルイ15世の庇護のもとに創設されたロレーヌ地方のガラス工房作られたもので、 ルイ18世をはじめ、世界中の王侯貴族たちに愛され続けてきた。 |
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定期観光の「旧桟橋」バス停を過ぎると、左側岸壁沿いに小さくてきれいなタイル敷公園(写真中)。 その向うに、海鮮市場や地ビールレストランなどが入居している赤レンガ造西波止場ビル(写真中)。 夜はこのビルを含めベイエリア全体がイルミネーションなどでライトアップされ、とてもきれいだという。 西波止場ビル手前交差点で、右手には雄大な函館山(写真右)が姿を見せる。 函館山は、市内のどの位置からも見ることができるほど、市民のシンボルであることが分る。 |
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また交差点角に、テディベアーの展示のためにオープンした赤レンガ造西波止場美術館(写真左)。 交差点で左折して海岸沿いに函館駅方面に進む。 通りの左側は、明治40年に建設された通称赤レンガ倉庫群の並びで壮観である。 この倉庫群は、金森倉庫といい近年外観をそのままにして内部を改装し商業施設として活用している。 |
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その先の運河に沿って、また倉庫群が並ぶ。 倉庫脇の金森赤レンガ倉庫ゲートの前を通り、進む。 この海岸通りは、金森倉庫のオンパレードでまさに赤レンガ一色である。 |
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赤レンガ倉庫がなくなるとやがて左側に、 函館だけでなく広く国内各地、海外からの水産物も扱っている函館市水産物地方卸売市場が現われる。 |
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ここで、ロマンチック函館の散策を終え、JR函館駅へ向かう。 時間があれば、外観的だけではないもっと感激的な散策できたであろうと思う。 |
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