20069月 韓国】

[2006.9.22]東京→ソウル

 羽田発8:20のJL8831便でソウル・金浦空港へ。やや遅れるが、11時頃に到着。ソウル市内には地下鉄で約30分。正午には市街に到着。まずは、ホテルを探し、東大門地区に近いNewChonJiHotelに宿泊する。1泊60,000ウォン(7500)だが、室内も新しくきれいで各階でインターネットも使える。

 地下鉄に乗り、三角地駅で下車。ここには、2年前に訪問したときは休館日だった戦争記念館がある。館内にはまず朝鮮戦争(韓国では「韓国戦争」と呼ぶ)の戦没者の慰霊施設があり、次に古来からの朝鮮の建国と戦争、兵器に関する展示がされている。豊臣秀吉の朝鮮侵攻のときの戦いについて、人形や効果音を用いた大きな展示がある。日本の支配時代についての抵抗の記録もある。次に朝鮮戦争について、大きなスペースを割いて展示されている。韓国の独立から、朝鮮戦争にいたる状況、戦争の各局面、和平にいたることが、詳細にいたるまで解説され、ビデオも一部は英語や日本語のものもあり、詳しく知ることができる。韓国の高校生から幼児まで団体で訪れているほか、来館者も多く、「国防教育」の場として高い位置づけを持っているようだ。最後には、ベトナム戦争への参戦、PKO活動、現在の韓国軍の装備などの展示があり、屋外には米軍のB52やソ連製の戦車なども展示されており、じっくり見ると3時間以上かかった。

 地下鉄で東大門へ。ここは、衣料品の市場だけでなく、最新のファッションビルもあり、20代を中心に多くの人が集まっている。この近くは飲食店や屋台も多い。こしのある冷麺で夕食。

△韓国戦争記念館

△東大門              △平壌風冷麺

△都羅山展望台           △都羅山駅

△自由の橋             △国連軍キャンプボニパス

△板門店               △警察機動隊(光化門)

△鐘閣の屋台            △広蔵市場

[2006.9.23]ツアーでDMZと板門店へ  

 出発前に申し込んでおいたDMZ(非武装地帯)ツアーに参加するため東和免税店1F8:00に集合。バスでソウル市内から漢江沿いの高速道路へ。車内は英語と日本語のガイドが交互に案内。市街を離れると川沿いに有刺鉄線や見張り所が目立つ。車でソウル市内から一時間も経たない臨津江との分岐点では対岸に北朝鮮の領域が見える。戦争に突入した際に戦車の侵入を阻止するためにつくられた土手、爆破により塞ぐことができるようになっている道路など、軍事的な緊張が今もあることを感じる。DMZの手前に民統線(民間人出入統制線)があり、そこでバスを止められ、全員がパスポートのチェックを受ける。ここからは、韓国民も許可を受けた人でなければ入れないとのことで、写真撮影禁止。橋には障害物が並べられ、バスはスピードを落とし、蛇行して通る。この先の道は、南北首脳会談後に韓国の現代グループが投資する開城(ケソン)工業団地にも通じ、物資の輸送も行われているそうだ。

 パジュ市の第3地下トンネルへ。これは北朝鮮が南への侵攻用にDMZの地下に掘ったトンネルのうちの一つ。ビデオの説明を見た後に、遊園地のコースターのような乗り物に乗って地下へ。トンネルは北に続いているそうだが、途中まで歩くことができる。続いて、都羅山展望台へ。ここからは、北朝鮮の開城市の団地などをみることができる。バスの中での話では、北朝鮮は燃料不足で山の木を使ってしまい、森の少ない山が多いと聞いていたが、確かに赤茶けた山が多い。次の都羅山駅は南北横断鉄道の国境となる駅で、首脳会談後開業。南からのみ一日数本の列車が発着しているが、構内には国際線用の入管設備がつくられている。北が開通させれば、中国・ヨーロッパまで物資を運ぶこともでき、韓国の期待は高いようだ。いったん、民統線の外に出て、朝鮮戦争後に釈放された捕虜が帰還した自由の橋へ。周囲は稲穂が実る美しい農村風景。プルコギの昼食後に再び、民統線内に入り、DMZへ。「自由の村」の農民が、耕作を許可されているため、水田もあるが、それ以外の森の中には大量の地雷が残されている。

 国連軍のキャンプボニパスで説明を受け、誓約書にサインした後、軍人が運転するバスで板門店へ。南側の「自由の家」と会談場に入る。北朝鮮との境界線はわずかなコンクリートの板のみ。万一、越境すれば「亡命」として国際問題になるとの話。会談場内のみ「北」の領域にわずかに入ることができる。ここも写真撮影は、2箇所以外できない。軍事的な緊張をひしひしと感じる。

 バスで再びソウル市内に戻ると、デモのため渋滞。プラスティック製の盾を持った警官隊が待機していた。繁華街の鐘閣と仁寺洞を歩く。ここは飲食店や屋台も多く、すしの屋台もあった。ホテルに歩いて帰る途中に通った広蔵市場では、アーケードのなかで屋台が並び、酒を飲みながら食事をしている。

[2006.9.23]ツアーでDMZと板門店へ

 ホテルをチェックアウトし、西大門刑務所歴史館へ。ここは、日本の支配時代に、抵抗した人々が収監され、拷問、処刑された記録が展示されている。当時の刑務所の施設も残されているほか、当時を再現した展示もある。拷問による取調べシーンでは、リアルな音声と人形で、子供には深い印象を与えるものとなっている。また、当時、収監された独立運動家の証言ビデオもあり、過去の日本の支配と、独立に向けた闘いを学ぶことができるようになっている。日曜にも関わらず、子供の団体など少なくない人が訪れていた。

 朝鮮の旧王宮を再現した景福宮へ。国内含めて観光客が多く集まっているが、建物は近年再建されたもので、一部で工事が続けられている。敷地内には国立民俗博物館もあり、暮らし・文化の変遷をみることができる。

 鐘閣で昼食を取った後、ソウルタワーがある南山公園へ。タワーには昇らなかったが、ソウル市街の眺めがよい。高層のオフィスビル、マンションが立ち並ぶ現代的な大都市であることがよくわかる。

 バスと徒歩でソウル駅へ。昔からの駅舎の隣に、KTXの開業に合わせてつくられたデパートのある新駅舎がある。地下鉄で金浦空港へ。その一角にあるE-MARTというスーパーで買い物。日本とよく似ているが、試食販売も多く、家族での来客目立ち混雑。韓国の焼酎とマッコリ(どぶろく)が安く買える。

 金浦19:15発の羽田行きに搭乗。羽田にはほぼ予定通り、21:20頃到着。

△西大門刑務所歴史館

△景福宮              △南山公園

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