2005年末―2006年始 トルコ-ギリシャ-イタリア-ドイツ旅行】

[2005.12.27]成田→イスタンブール

JL5091便で成田を出発。機材はトルコ航空。機内は空席が多く、ゆったりと横になって休むことができる。

 イスタンブールにほぼ定刻どおりに到着し、空港内で両替。1円=0.11YTL。5年前に来た後に空港まで地下鉄が開通。終点でトラムに乗換えることができる。トラムの路線もガラタ橋を渡り新市街まで延伸された模様。

 途中のシルケジ駅で下車し、駅の傍のホテル街へ。HotelFahliで部屋を見せてもらう、小さなゴキブリがいるのが少々気にかかるが、21時を回ったため、ここに決める。

 

△イスタンブール空港駅   △シルケジ港

△シルケジ港          △ドウルマバフチェ宮殿

△ハーレム            △グランドバザール

△エジプシャンバザール

[2005.12.28]イスタンブール市内→夜行列車でテッサロニキへ

 ホテルからすぐ近くのシルケジの港から、対岸への連絡線に乗船。ボスポラス海峡を渡り、アジア側のウスキュダルへ。ここは商店街と住宅地という雰囲気で市民の生活が感じられる。再び乗船し、新市街のカバタシュへ。かつての王宮とハーレムがあるドウルマバフチェ宮殿へ。16YTL。室内の装飾や調度品もかつてのオスマントルコ帝国の栄華をしのばせるもの。共和国初代大統領ケマル・パシャの執務室もある。ピンク色の外壁のハーレムが隣接し、一本の通路で王宮と結ばれている。

宮殿を出た後、新市街の中心部に向けて丘の道を登る。国防省の敷地内にある軍事博物館へ。強力な軍隊を持ち、ヨーロッパから、アフリカ、アジアに領土を拡張した歴史を持つ国であり、展示も各時代の武具、兵器が並べられているほか、帝国時代の軍学校の浴室などもある。近年の展示としては、国際的に問題となっているクルド人ゲリラへの軍事作戦、キプロス侵攻などの解説もある。かつてのギリシャ軍事政権が、トルコの反政府勢力を支援していたことも解説されている。

博物館を出た後、新市街の中心部タクシン広場を経由し、ガラタ橋のたもとまで歩く。このあたりは、イスタンブールでも中心的な繁華街だが、最近も爆弾テロ事件があったらしく、ひっきりなしに警察のパトロールが巡回。以前来たときには、レトロ調のユニークなトラムがあったのだが、休止している様子

 トラムに乗り、旧市街のグランドバザールへ、ここは雑貨・衣料や食料品を中心に様々な商品を販売する店が数え切れないくらいあり、眺めているだけでおもしろい。そのまま、旧市街を散策。商店が多いのは、東西の貿易の交差点だった時代の名残でもあるのだろう。スルタン・アファメット・ジャミィに入った後、港の近くのエジプシャン・バザールへ。ここは様々な香辛料やドライフルーツが売られているのが特色。

夕食後、ホテルに預けた荷物を受取り、シルケジ駅へ。20:00発のテッサロニキ行のギリシャ国鉄の寝台列車に乗車。2人部屋。

[2005.12.29]テッサロニキ→アテネ

 列車は未明に国境に到着。トルコ側のパスポートチェックを受けた後、川を渡って、ギリシャのピチオへ。ここでも、車内でパスポートチェックを受ける。明るくなって目が覚めると、山の景色が美しい。しかし、列車は遅れ気味の様子。

テッサロニキ駅には約2時間遅れの10:28に到着。駅前からバスに乗り市街へ。城壁やトルコ統治時代の浴場などを見た後、市場へ。ここは新鮮な魚、肉、野菜が売られている。市場にある食堂で、地場の魚を揚げた昼食を取ったがおいしい。

再びテッサロニキ駅に戻る。最近時刻変更があったようで、持っていったトーマスクックの時刻と変わっている。14:51発アテネ行きのインターシティに乗車するが2等が満席で1等に、46.2。車内はゆったりしており、食事も提供される。途中のオリンポス山はじめ、山間地の景色はすばらしい。残念ながら途中で夕暮れとなる。

アテネ・ラリッサ駅に19:49に到着。首都の代表駅とは思えないくらいの小さな規模。地下鉄に乗換え、アテネの中心地、シンタグマ広場で下車。広場はクリスマスと新年を祝うにぎやかな雰囲気。近くのホテルに宿泊。荷物を置いて、周辺を散策。ところどころに古代の遺跡が残っており、アクロポリスの丘の上にある遺跡もライトアップされ、情緒がある。

△ギリシャの車窓風景     △テッサロニキ

△テッサロニキの海岸      △テッサロニキの市場

△アテネのシンタグマ広場   △古代ギリシャ遺跡

△アテネの遺跡         △パトラ港

[2005.12.30]アテネ→パトラ→イタリアへのフェリー

 ホテルで朝食後、市内を散策。まず、アクロポリスの丘に登る。古代ギリシャの神殿や劇場の廃墟が残っている。繁栄した当時は、大理石が輝いていただろう。これだけの巨大建造物を丘の上につくった土木技術はたいしたものだが、やはり奴隷を労働力として使ったのだろうか?

アクロポリス周辺を散策した後、近くにあるフェリー会社BLUE HORIZONの事務所で今夜のパトラ→バーリ(イタリア)のフェリーのチケットを購入。リクライニングシートで77.地下鉄でアテネ・ラリッサ駅に戻り、パトラ行きの列車を探す。ところが、アテネ~ペロポネソス間で従来の狭軌線に変わる標準軌・複線の新線が開通していた。トーマスクックの最新時刻表にも出ていなかったので戸惑ったが、駅員に聞きながらなんとか新型のディーゼルカーに乗車。途中、進行方向左手にエーゲ海を見ながら、高速で快適にコリントスへ到着。ここでホームの向かい側で待つ、従来型の急行に乗換え、パトラを目指す。途中は海とオレンジ畑の景観、雨天なのが残念。

 パトラに到着。ここはギリシャでも有数の港湾都市で、大型のフェリーが停泊している。フェリーターミナルでチェックイン手続きを行い、乗船。船内はゆったりしており、バーで飲み物を購入してくつろぐ。比較的すいているようだが、日本人の団体客も乗っている。18:00に出発。

[2005.12.31]バーリ→アルベロベッロ→夜行列車で年越し

 イタリアの南部、バーリに定刻どおり到着。港で待っていたバスでバーリ中央駅へ。ここで荷物を預け、まず今夜の夜行列車のチケットを購入。大晦日で運休があるため満席が多く、第3希望のミラノ行の夜行寝台でボローニャまで48.85

国鉄駅の東側にある私鉄駅からアルベロベッロに向かう。日本人観光客が多いのか、日本語の時刻表も掲載されている。列車はオリーブ畑のある平野を走り、やがて特徴ある石積の円錐形の屋根の家がポツポツと視界に飛び込んでくる。アルベロベッロは、このトゥルッリで有名であり、世界遺産にも指定されている。白い壁と円錐形の屋根の家が並ぶ集落を歩くのは楽しい。市街を一巡した後、再び町外れの駅に戻り、列車でバーリに戻る。

バーリはもともとイタリアの貿易港として栄えたようで、旧市街には砦や大きな教会、密集したアパートを縫うような迷路があり、北部の都市とは異なった雰囲気が味わえる。残念ながら大晦日で多くの商店やレストランが早仕舞い。駅構内でハムやチーズをサンドしたパンを食べながら、23:38発の夜行列車を待つ。待合室は、ホームレスや薬物中毒者?のたまり場になっているようで明るいものの雰囲気は最悪。駅の警察派出所の近くで本を読みながら時間をつぶす。

 待ちに待った夜行列車は満席。最上段ですぐに横になり眠って、新年を迎える。

△バーリ港             △アルベロベッロ

△バーリの街

△ボローニャ駅          △ヴェローナ

△ブレンネロ峠近く        △ミュンヘン市庁舎

[2006.01.01]ボローニャ→ヴェローナ→ミュンヘン

 ボローニャ駅には定刻より遅れて6:30頃到着。イタリアでは若者は新年を街で夜更かしして迎えるのか、駅構内に人が多いのにまず驚く。アルコールが入って騒いでいる輩もいる。バーリと違って冷え込みが激しく、広場は雨で凍っている。カプチーノを飲んで一休み。7:37発の列車でヴェローナに向かう。車内は徹夜で新年を迎えた若者が大騒ぎ。

 ヴェローナには9:30頃到着。雪が降っているが、バスを待っても来ないので、歩いて城壁をくぐって市内を散策、人通りは少ない。再び駅に戻り、11:01発のミュンヘン行きEURO CITYに乗車。ボローニャからミュンヘンまで特急料金込みで65

列車が北上するに従って雪深くなっていく。オーストリア国境近くなると建物も変わってくる。列車はブレンネロ駅でオーストリア国鉄の機関車に付け替えて、オーストリア国内に。インスブルックを経由し、オーストリア国内を走った後、ドイツへ。ミュンヘン駅に16:26に到着。8年前の正月に来たときよりも寒い。駅近くのEDER HOTEL MUENCHENに宿泊、45

 ミュンヘン市街を散策。旧市庁舎周辺は相変わらず観光客が多い。ビアレストランやワインセラーを3軒ほどはしご。

[2006.01.02]ミュンヘン→フュッセン→ヴュルツブルグ

 ミュンヘン7:51発のREで」フュッセンへ、19.8.終点のフュッセン駅からはバスでホーエンシュバンガウへ。チケットセンターで二つの城のチケットを購入、17.チケットには時間とナンバーが印刷されており、その時間でなければ入場できない。入口で日本語の解説を聞くことができる機械を貸与される。

 ホーエンシュバンガウ城は19世紀当時の王侯の生活が垣間見える。ノイシュバンシュタイン城は、バイエルン王ルートヴィヒ2世がその趣味と芸術的理想のために贅を尽くしてつくった城。積雪が30cm近く、寒さが厳しい。途中でホットワインを飲んで体を温める。

 フュッセン駅から列車でアウグスブルグへ。ここで、ICEに乗換え、トロイヒトリンゲンへ。ここで列車を待つが、やってきたICはトラブルということで駅で動かなくなってしまう。やっと動いたが、ほっとして眠ってしまいロートリンゲンへの乗換駅シュタイナハを乗り過ごしてしまう。やむをえず次の停車駅ヴュルツブルグで下車、20:55着。開いているホテルが少なく、駅前のREGINA HOTEL WUERZBURGに宿泊。地元名産のフランケンワインを飲みながら夕食。

△ホーエンシュバンガウ城    △ノイシュバンシュタイン城

                    △ヴュルツブルグでの夕食

△ヴュルツブルグ

[2006.1.3]ヴュルツブルグ市内散策→フランクフルト国際空港

 ホテルに荷物を預け、ヴュルツブルグ市内を散策。かつてはマイン川流域の要衝として栄えた町。町の中心部のインフォメーションには、日本語のガイドも置いてある。川向こうの丘の上には、司教が領主として住んだマリエンベルグ要塞がある。この要塞の中にはマインフランケン博物館があり、「悲しみのマリア」像をはじめとした美術品、当時の生活の様子を伝える展示物がある。要塞からの眺めもすばらしい。

 再び市街に戻り、大司教の宮殿だったレジデンツへ。こちらも内部の装飾が美しい。その後、市庁舎の地下のラーツケラーで昼食。

ヴュルツブルグ駅から、16:29発ICでフランクフルト空港駅へ、26。ICEなど長距離列車向けに数年前につくられた新しい駅で長い通路で空港まで結ばれている。JALが出発するターミナルDへはスカイラインという新交通システムで移動。

 19:50発のJL408便で成田へ。

[2006.1.4]成田に到着、帰国

 

 

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